そもそも深海魚とは

そもそも深海魚とは何?という人の為に、簡単に解説させていただいています。

 

 

2タイプの深海魚

そもそも海水中で生活する魚類というのは何種類ぐらいいると思いますか?これは今わかってる時点ではやく1万5800種類といわれています。

 

そしてこのうちの約2000種が深海魚に相当するようです。

 

同じ深海魚でも
■底生性深海魚
■遊泳性深海魚
の2タイプがいます。

 

前者は海底で暮らす生物、後者は海底から離れた中層を遊泳してくらす生物です。

 

実はこの2タイプ同じ深海魚とはいえ進化系統が全く違います。それは生活様式の違いをみれば明らかです。

 

 

深海にもサンゴはいるの?

海洋生態系の25%を支えるといわれるサンゴ礁を形成するサンゴは造礁サンゴといいます。造礁サンゴは体内に褐虫藻と呼ばれる植物プランクトンを共生させており、光合成でを行い成長します。光合成には日光が必要なので、造礁サンゴは太陽がよく降り注ぐ海の浅い所にしか棲めません。なので造礁サンゴは深海には生息していません。

 

では深海にはサンゴはいないのかといえば、そうではありません。サンゴにも色々な種類がいて、深海性のサンゴもいます。有名なのは八射サンゴ、俗に宝石サンゴと呼ばれる種で、硬い綿密な骨格を持つことから、宝石に利用されます。

 

深海に生息するサンゴについては【宝石サンゴと造礁サンゴの違いとは?宝石サンゴの特徴や成長速度】にて詳しく解説しているので、興味があれば是非参考にしてください。

 

深海の食物連鎖の仕組み

深海魚の生物の生命活動の根底を支えるのは浅い海にいる生物です。浅海に生息していた魚や動物の遺骸や排泄物などがマリンスノーとして海底に降り注ぎ、これが食物連鎖下層の深海生物(ヒトデやナマコ、クラゲなど)のエネルギー源となります。

 

そしてそのヒトデやナマコを大型の深海生物、深海魚が捕食することにより食物連鎖が成り立っているのですね。

 

地球のほとんどを占める深海

ちなみに深海というのは地球最大の生活圏です。地球の約7割が海であることは有名ですが、その海で深海にあたる深度200m以深の部分というのはなんと93%にも及びます。

 

そう考えてみたら地球で人間が普通に暮らせるところってほとんどないんですね。

 

そんな地球の過酷な生活圏に適応していく生物多様性を理解していくことが、今後の深海研究の課題でしょうね。

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