シャチの知能は?イルカとの比較
シャチの知能について解説しています。シャチの知能の高さはその高度な狩りの手段や社会性から垣間見ることができます。
シャチの狩りから見る知能の高さ
例えばシャチの餌の対象としてマッコウクジラという存在がいます。
マッコウクジラは潜水深度が秀でており、シャチから逃げる時も深く潜水して逃げ延びようとすることが多いのですが、シャチはマッコウクジラがずっと潜水できるわけではないことをわかっています。
その為クリック音で深く潜ったマッコウクジラの位置を把握しつつ追跡し、息継ぎのために浮上してきたところを妨害します。それを繰り返して溺死させてから捕食するのです。
マッコウクジラほどの大物となると、まともに狩りをしようとするとシャチも致命傷をくらう可能性があるので、この方法はリスクの少ない非常に賢い手段といえるでしょう。
また口に入れた魚をはき出して、釣られて集まってきたカモメを捕食するという「釣り」のような手段で狩りを行うことも報告されています。
社会性から見る知能の高さ
シャチは人間のように、同種の弱い存在に対する「思いやり」ともとれる行動をとることが報告されています。
例えば生まれたての赤ちゃんがいれば、母親が狩りをしている間他のメスが面倒を見るという人間でいう「ベビーシッティング」のような行動をとることがわかっています。
また子供に狩りを教える為に獲物を殺さずわざと放ったり、練習を終えたら生かしたまま逃がすという行動もとります。
イルカとの比較
同じ知能が高い海のほ乳類としてイルカが知られていますね。イルカとシャチではどっちのほうが知能が高いの?ということが気になる人が多いようですが、これに関しては水族館の声が一つの基準になりそうです。
なんでもショーの芸を覚えるのはシャチのほうが圧倒的に速く覚えるのだとか。もちろん芸の覚えの速さ=知能の高さと単純化はできませんけどね。