クジラの歌
クジラの歌について詳しく解説しています。歌の発声メカニズムや目的について興味がある方は是非。
クジラの歌とは
クジラの歌というのはクジラの鳴き声のうちコミュニケーションを目的として発せられる歌のメロディのような音のことです。歌うクジラとしてはザトウクジラが最も有名ですが、全ての種のクジラが歌のような発声をするわけではありません。
発声のメカニズム
クジラの発声のメカニズムは人間のそれとはまったく違います。クジラの中でもハクジラ類とヒゲクジラ類では発声のメカニズムが異なっています。
ハクジラ類の発声メカニズム
ハクジラ類はクジラの歌といわれるような長く続く低い周波数の音はださず、クリックス・ホイッスルといった突発音を発します。この音はハクジラの頭部にある鼻孔通路似た構造(フォニック・リップス構造と呼ばれる)から発せられます。
ヒゲクジラの発声メカニズム
ヒゲクジラ類は歌とも評される鳴き声を発することで有名で、様々な周波数で反復的な音を発します。。ただハクジラのようにフォニック・リップス構造を持たず、歌のような発声は喉頭で行われると考えられていますが、声帯がなくどのようなメカニズムで発声を行っているのかはまだ未解明だそうです。
クジラが歌う目的
ザトウクジラに代表するヒゲクジラの仲間が発する歌のような鳴き声は雌雄の選択を助ける役割、雄から雌へのアピールなどの説があります。これは「歌」といわれる発声が交配期に確認されることが多いためから推測されています。