サメからアンモニア臭がする理由

サメを食べるのはちょっと...という人が気にするのは見た目の恐ろしさよりもアンモニア臭です。学校でも尿素が排泄されないと聞くサメですが、本当に臭くないのでしょうか?

 

 

アンモニア臭の理由は微生物の働き

まず、知るべきはアンモニアが有害物質であることです。刺激臭が強いことはもちろん神経毒性を持っています。もちろん、サメもアンモニアには強くないので体内では尿素の形で循環しています。人間であれば尿として排出してしまうのですが、サメやエイの場合は体液の浸透圧を海水と合わせるために尿素をため込んでおくのです。

 

つまり、生きているうちのサメがアンモニア臭を発することはありません。ここを勘違いされている人はたくさんいます。問題はサメが死んだ後です。サメが死んだあと、体内にある尿素が微生物によってアンモニアに分解されてしまうのです。

 

ただし、アンモニアは私たちだけでなく菌類にも有害なので、防腐作用を持ち合わせていました。昔は、内陸に住む人たちが食べられる貴重な魚類だったのです。

 

もし、アンモニア臭が気になるときは、かんきつ類で中和しよう

韓国料理であるホンオフェ(エイを発酵させたもの)のように、あえてアンモニア臭がすることを受け入れる場合もあります。しかし、できれば臭いのない状態で食べたいですよね。そのためには、微生物がアンモニアを作る前にすぐに調理することです。

 

もし、アンモニア臭が気になる場合は、かんきつ類に浸しましょう。アンモニアはアルカリ性なので、上手く中和されるようです。

 

 

 

輸送技術が発達した今なら、アンモニア臭は避けるに越したことはありません。臭みではなくサメの美味しさを味わいましょう。

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